コンセプト:この作品は、私たちが身近に見かける植物と昆虫たちが織りなす、一年を通した「命の巡り」を描いています。
向日葵、紫陽花、彼岸花、朝顔、そして足元のタンポポやクローバーなど…描かれた花々は、咲き誇る瞬間だけでなく、種をつけ、やがて「土に還っていく(しおれる・種になる)」姿までもが捉えられています。
構図の鍵となるのは、画面の下から上へと向かう「八の字」を描くような、独特な風の流れです。これは、春の芽吹きから夏の繁栄、秋の結実、そして次の生への準備という、季節を跨いだ時の流れを象徴しています。中央には、その生命の営みを見守るように昆虫をそっと忍ばせています。
咲き誇る美しさだけでなく、「土に還っていく姿」をも美しいものとして捉え、それを一枚の絵に凝縮しました。この作品は、私たちの足元で絶えず繰り返される、儚くも力強い生命のサイクルを讃える賛歌です。
サイズ:F50号(1167×910)
素材:キャンバス、アクリルガッシュ
制作年:2025年
額縁:額縁は付属しません(キャンバス本体のみ)